霊長類最弱ドクターの開業ダイアリー By Dr. Olive ⑥ 「職場恋愛は避けようと思っていたら、職場で出会った」#女性医師の婚活 #女性医師のメンタルヘルス

霊長類最弱ドクターの開業ダイアリー By Dr. Olive

霊長類最弱ドクターの開業ダイアリー By Dr. Olive ⑥
「職場恋愛は避けようと思っていたら、職場で出会った」

精神科開業医のOliveです。
「霊長類最弱」と呼ばれる私が、子育てしながら週に3日だけ開業するまでをお届けしています!

夫とは同じ勤務先である総合病院で出会った。

はじめは仕事上での関係でしかなく、外来中に患者さんを紹介してくれたり、リエゾン依頼を入れてくれる先生、という印象だった。

その依頼は誰よりも丁寧で、きちんと必要な検査をし、話を聞いた上で患者さんの同意を得て紹介してくれていた。

「うち関係ないから、そっちで診ろよ」的な感じが全くなかったので、珍しいなという印象だった。

たまたま科の歓迎会が夫の科と同じ店で行われ、二次会で合流して話したのがきっかけとなり、それから何かと食事に誘ってくれるようになった。

当時の私は婚活に疲れてやさぐれており、

「なんで年下の先生が誘ってくれるのか。きっと指導医に命令されて、罰ゲームでもやらされているに違いない。かわいそうに」

と思いながら、食事をしていた。

実際に交際を申し込まれた時も、半信半疑ではあった。
それくらい、当時の私は婚活市場での自分の価値の低さに打ちひしがれていたのだ。

交際が始まったら始まったで、なぜか相手の科の医師たちが交際をほとんど知っている状態となっており、相手が交際前から色々な先生に恋愛相談をしていたことがわかった。

「もし今後うまくいかなかったら、こんな狭い職場でこの人はどうするんだろうか?…ありえん」

と思いながらも、少なくとも私をだます可能性はないのだな、と別の意味で安心した。

 話は変わるが、夫が私となぜ付き合いたい、結婚したい、と思ったのか、この原稿を書くにあたって聞いてみた。

 職場でのきりっとしたイメージが強かったが、出会った日の2次会にいく際「やった!行きましょう!」と私がぴょんぴょん小躍りしていたらしく、意外な姿を見て意識し始めた
私がハイブランドものをもっておらず、車も親のお下がりの古いカローラで、金銭感覚が合いそうと思った(夫も軽自動車に乗っていた)

ほとんど怒らないし、人の悪口を言わないので、キャパが広く自分を受け止めてもらえる安心感があった

私が学生時代から子育てに興味があって、小児科志望の友達と子育て本を読んでいたという話を聞いて、仕事だけでなく子育てにもちゃんと興味を持っている人だと思った
(女医さんは基本的に仕事命だと思っていたので、子育てのことを考えているのは意外だったらしい)

基本的に私が一人で遊びに行ったり、家で好きなことをしているので、自分が仕事で遅くなっても、理解ありそうだし、一緒にいなくても楽しんでそうと思った

付き合い始めに、私のモットーが「女はかわいさより面白さ」と言ったから
女性でそれはどうかと最初は思ったけど、つらいことや愚痴もネタにしてウケたらよし、という感覚は生活していく上で確かにいいな、と思ったから

ということであった。

金銭面にはまったくの無頓着、嫌いな言葉は「今だけ」&「お得」、好きな言葉は「知らぬが仏」というマネーリテラシー皆無の夫が、結婚相手の金銭感覚について少し考えていたのは驚きだった。

確かに当時の私は1~2万のバッグかリュック+ジーパンでうろうろしていた。

でも夫はブランド自体を知らないので、シンプルな高級バッグなら気付かなかっただろうな…と聞いていて思った。

一方の私。 
もともと、同業者と結婚することは考えてなかった。

・仕事ぶりを家庭内で評価してほしくない、公私は分けたい
・若くてお金もそこそこあり、先生と呼ばれる人種は調子にのってそうで怖い(父親からそう吹き込まれていた)
・女性関係が乱れている同級生医師をちらほら観測していた

こんな理由で、結婚しても安らげる気がしないというイメージだった。
一部の医師を見て、医師のイメージを勝手に悪くしていたのかもしれない。

夫は表裏がなく、自分をよく見せようとする気があまりにもなくて、好きな仕事をやっていれば幸せそうな人だった。

私にこうすべき、と価値観を押し付けることがないこともありがたかった。

この人は異性としてだけでなく、人として信頼できるし、ずっと一緒に暮らしていけると思ったのだった。

あと決定的だったのは、当時の私は全く自炊らしいことができず、コンビニ食や外食で生きていたが、それは「別にいいよ」と言ってくれていたこと。

たまにご飯を作るたびに「うわーありがとう!料理できないって言ってたのにすごいね!」と言ってくれ、それでいつの間にか料理が作れるようになっていた。
夫のおかげで料理ができるようになったと言っても過言ではない。

今でも料理を作ると大喜びしてくれるし、出来立ては家族に食べさせて、夫は冷蔵庫の傷みそうなものから食べてくれる。

そんな男性がこの世にいることに驚いた。もしかしたら仏の化身かもしれない、大事にしないとバチが当たるかも…と冗談半分、本気半分で思っている。

仏(仮)の夫にも苦手なことはある。 

支払いや書類などの全ての事務タスクをスルーする技術が卓越していて、あらゆるものを滞納、締切超過していた。 

そんなもの、私にとっては、全然許せる範囲。 

学会や税金の支払い、出張のホテルや切符の手配、確定申告、住宅ローンや保険の検討はすべて代わりに私がやってきた。
夫も少しずつセルフマネジメントがうまくなった。

このように、お互いの不得意な部分や気になるところが許せるかどうかが、結婚というか共同生活のキモになるのだろう。

次はいよいよ結婚を決めて、親に挨拶編!

 お互いに両親への挨拶をするものの、それなりの波乱が…!!

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