霊長類最弱ドクターの開業ダイアリー By Dr. Olive⑤
「大学院をやめて婚活したが、お見合いシステムに不適合」
精神科開業医のOliveです。
「霊長類最弱」と呼ばれる私が、子育てしながら週に3日だけ開業するまでをお届けしています!
気が付けば、医師5年目。
周りはそろそろ大学院に入学し始めた。
よくわからんけど、みんなが行くなら私も行くぞ!的に入学手続きをした。
人に流されるにもほどがある。
しかしよく考えると、私は研究に興味があるというわけでもない。
論文を書きたいとも思っていない。
あと臨床が好きだった。
「え…院に行く意味、ある?」
悩んだ私は、休学してまた臨床を続けることにした。
次の勤務先も総合病院。医局からはだいぶ離れたところにある、海が目の前にある病院だった。
以前の勤務で鍛えられたのか、ようやく普通に働けている感じがした。
一番充実していたかもしれない。
一方、プライベートでは超不安定になっていた。
その頃の私は、30歳を過ぎて、猛烈に結婚願望が高まっていた。
今まではそんなことがなかったので、当時は「何かしらの本能が働いているのか?」と驚いたものだった。
早速友達と「神在月に出雲大社に参拝しようツアー」を決行し、すぐさま出雲に赴き縁結びを祈った。まだこの頃は神様に頼む余裕もあった。
医療者や知り合いは遠慮したかったので、その後インターネットで結婚仲介サービスなどをやってみたが、なぜだか最後は相手のメンタルヘルス相談になってしまう。
結局、こっちは完全に主治医気分になってしまうため、恋愛感情は生まれなかった。
親の紹介でお見合いもしたが、このお見合いのシステムも全く私には合わず。
何回か会っていくうちに、気が付いたら両親の挨拶の日取りやら、新居はどこだみたいな話が出てしまい、私はすっかり参ってしまった。
「なんで結婚前提なんだ…??」
そりゃそうだ。
「恋愛感情があろうがなかろうが、断らなければ結婚まで最短ルートで事が進む」というお見合いシステムを私が知らなかっただけなのだ。相手に非はない。
「いやだ…結婚したくない…」
「でも相手に非があるわけでもないのに、断りをいれてよいものか…」
と悩みはじめ、結果的に仕事に支障がでてしまったので、結局親を通じて断ってもらった。
私は悟った。
「結婚はもういい。お見合いも向いてない!ここの勤務が終わったら地元に帰って、しばらくゆっくりしよう」
そう思った矢先、今の夫と出会うことになるのだった。
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